もしもタイムマシンがあるのならば ~クリスマス編~




昼休み、音楽室や技術のときに行う木工室などを見て回ったけれど、何も見つからなかった。

おかしいなぁ。

やっぱり、昼休みは意外と短いから、見るところはいっぱいあるだろうけど、なかなか見つけれない。

今日はダメかぁ。

そう思いながら、部活へと向かう。

わたしは、美術部だから、部室は美術室なの。

絵を描くことが好きだけど、全然上手くない。

上達するために、この部活に入ったけど、まだまだだな。

美術室の中に入ると、もうみんな来ていた。

「おっ、来た。らーく!!」

そこにいた友達の久美ちゃん。

わたしに気付いたのか、席を立って手を振ってくれた。

わたしも、手を振りながら久美ちゃんの元へ行く。

そして、久美ちゃんの隣に座った。

「さて、がんばって描くか!」

腕まくりをして気合い十分の姿勢をとる、久美ちゃん。

「うん」

わたしは、笑って返すと「紙を取りに行く」と言って、席を立った。