神の森


「美和子さんは、光祐さんの秘書になられて、どれくらいなの」

 薫子は、光祐の職場に魅惑の社員がいるとは思いもよらず、

祐里の不在の大きさに気付かされた。


「四月からですので、四ヶ月くらいです。

 それまでの二年間は執事室でした」


「遠野の眼鏡に適ったのでございますね。

 それではとてもお仕事がおできになるのでしょう。

 さぁ、お腹がおすきでしょう。食堂にご案内しましょうね」


 薫子は、執事の遠野が認めた才媛の美和子と接して、雰囲気が違うと

思いながらも、祐里が帰って来たような感じを抱く。


 薫子は、祐里のいない毎日が淋しくてしかたがなかった。