祐里は、気を取り直して社に向かった。 途中、折れ曲がっている樹の枝が冬樹のこころのように痛々しく思えて 何気なく触れる。 と同時に樹の枝は、元通りに繋がり青々として風に揺れた。 祐里は、懐かしい気分に浸り、生まれてからずっとこの地で生きて来た 錯覚に陥った。 何もかもが子どもの頃から見知った風景に思えた。