「え??春風の誕生日??」

「うん。藍なら知ってると思って。」





次の日、僕は早速藍に聞いてみた。





「あんた…知らなかったの!?彼女の誕生日なんて知ってなきゃでしょッ!!」

「まぁ…そうなんだけど…。で、いつなんだよ??」

「…十月二十六日ッ。」





十月…二十六日……今日は、二十日。





「…一週間ないじゃん!!」

「そうだよッ。知ってると思ったから言わなかったのに…。」





藍は腕組みして言った。





「…周さ、ハルカチャンの誕生日、どうやって知った??」

「え??何だよ、急に…。」

「必死で調べたでしょッ??誕生日も血液型も…好きなものも全部…春風のことは知らないんだ??」





確かに…藍にも杉山にも協力してもらって調べた。

遊びに行くのも藍と杉山が計画してくれて…。





「春風は、周のこといっぱい知ってるよ??私にも聞いてきたし…。周のこと、好きだからだよ??」

「そう、なんだ…。」

「周と春風との付き合いは…ちょっと変わってる。でも、好きなんでしょ??春風のこと…。」

「…あぁ。」

「だったら、知ってあげよ??春風は、周が大好きだよ。その気持ち、大事にしてあげて…。」

「…あぁ…そうだな…。」





大事にする。

佐々木の、気持ちを。





「私は…応援してるんだから!!頑張りなさいよッ??それだけ!!」

「…わかったよ。」





藍…サンキュ。