ぐるぐるぐるぐる おんなじ所を回ってるとしか思えないんですけど…。 一向にたどり着かない目的地に、次第に嫌気がさしてくる。 溜め息をつきながら辺りをキョロキョロと見回した。 それにしても、さすがは有名私立。 どこを歩いても整えられた花壇に芝生…噴水まで置いてるじゃん…! 目を奪われる綺麗な敷地にもう何が目的なのか忘れかけた頃―― 『………?』 建物と建物の隙間に挟まれるかのように、 ――――扉を見つけた。 『……なに、ここ…』