焦るあたしを面白そうに瞳を細めて見ると… 夜は長い足を優雅に動かしてあたしに近づいた。 「……よ、夜…っ!?」 「………。」 あたしの座るベンチの背もたれに両手をついて、あたしはまた夜の檻から逃げられない。 固まったみたいに座ってるあたしを至近距離から見下ろして、 満開の桜を背に…にっこり…あの美しい微笑みを向けた。