そろそろと近づいて、震える手で夜のボタンの外れたブレザーの襟元をわずかに掴んで、そのままぎゅっと目を閉じた。
心臓、弾けそう…。
夜に近づく度に、全部の神経が集まってるんじゃないかと思うくらい…夜の熱をあたしの唇は感じ取った。
――――ちゅ…
「!」
ピクリと夜が震えたのが触れたあたしの唇から伝わった。
柔らかな感触はほんの一瞬
あたしの唇で弾けた。
そろそろと目を開けて、ソッと距離を取る。
頬に手をあてて呆然とする夜がいた。
あたしは、夜のほっぺたに小さな小さなキスをした。
これが今のあたしの限界なんです…。
夜、怒っちゃう…?
変わらぬ体勢から動かない夜。
「夜…?」
何か言ってくれなきゃ恥ずかしいよ…。
夜の反応が気になって仕方ないのに。
不安いっぱいにあたしは夜を見つめた。
そしたら
「~~っ!!」
「え?」
みるみるうちに…
夜が耳まで赤くなって、あたしは目を丸くした。
そしてそのままズルズルとベンチに身体を預け
「…にゃあにヤられた…」
「えぇっ!?」
なんか人聞き悪いこと言ってるよっ!!


