子猫が初恋提供します。





いつもと違う自分がいやで…前を向いていられない。



視線は落ちてジュースを握りしめる手を意味もなく見つめた。



あたしって手までチビ…。



夜の長くて綺麗な手を思い出して何だか恥ずかしくなる。



大人っぽい夜と子供みたいなあたし…。



夜の傍にいて…あたし、ちゃんと彼女に見えるのかな…?



いつか…夜の隣に似合う誰かが、夜を拐っていっちゃうんじゃないかな…?



…そんな不安まで沸き起こる。



「…!にゃあ!」



「…!」



反射的に顔をあげるとあたしに気づいた夜が、脇目も振らずに駆けてきた。



「なんだ俺の分も買ってくれたのか?」



「う…ん」



小さく頷いて、またうまく顔をあげられない。



「?…ありがとな。じゃあ手出して」



「…っ…や…!」



そう言って、パッと取られた手をつい振り払って…引っ込めてしまった。