ずっとずっと思いつづけてきた・・・
キミがこんなに近くにいるなんて・・・

「っ・・・」

私は胸の奥から溢れ出る感情を抑えられなかった。
どんなに前を見ようとしても目の前が涙でかすむ。
泣いてちゃダメじゃんっ・・・
笑わなきゃ・・・
そう言い聞かせ精一杯笑う。
でも・・・溢れるものは止められない。

「ほらほら!苺!陽介くんきたよ!」

梨奈に肩を思いきり叩かれる。
十字型の花道を小走りしてみんなに
笑顔を振りまいている山下くんは
私の目の前に現れた。