「そーま。」


気だるげにそう呼ぶと、何?と後方の部屋から声がした。


「はい、マナ。」


窓からベランダに出てきて、私にカップを差し出す。


「ん。ありがとう。」


受け取ったカップは私専用のピンク色のもの。


颯真の手には、颯真の水色のカップ。