「やめろ!」
そんな時、背後から声が聞こえた。
「なんだと!?」
中学生らしい男たちは、その声の主に殴りかかった。
しかし、やられてすぐに逃げていった。
かっこいい!
私はそう思った。
私を助けてくれたのはだれ?
あ、クラスメイトだ!
名前がでてこない…
なんで?クラス全員の名前覚えたはずなのに…
考えていたら、声をかけられた。
「大丈夫か?工藤」
「うん!!ありがと。えっと‥」
「なんだよ~俺のこと覚えてねぇの?」
「全員の名前覚えたはずなのに、どうしてかあなたの名前だけが思いつかないの…」
「そか。俺は、木崎大河!ちゃんと覚えろよ?」
木崎くんが冗談っぽく言った。
「あ、そだ。送ってくよ」
「ありがとう。 ねえ木崎くん、大河って呼んでいい?」
「別にいいけど、なんで?」
「あの、紗季‥あっ違った。私の小学校ね、恋愛ってわけじゃないんだけど、男女仲がすごくよくてさあ、お互いに、下の名前で呼び合ってるの。だから、木崎くんって言うの、正直気持ち悪かったの。」
「ふ~ん。そぉなんだ。じゃ、紗季でなれてるから工藤って呼ばれるのも気持ちわりぃんじゃ?」
「そうなの。」
「じゃあ俺も、工藤じゃなくて紗季ってよぶわ。」
「ありがとう」
「でさあ、ちょっときになったんだけど、なんでさっき紗季って言ったのに私って言い直したの?」
「あぁ。私ね、自分のこと紗季っていってたんだけど、中学生になるんだからっていって、ママに私って言えば?って言われたの。」
「別にさあ、中学生だからって私って言わなくてもいいんじゃね?少なくとも俺はそう思う。」
「ほんとに?じゃあまた紗季にもどろっかな‥。紗季も、ほんとは私って言うの嫌だったの。」
「そうなんだ。」
そんなことを話していたら、家についた。
「あ、それじゃあ家ついたからここで。ありがとね、バイバイ」
「じゃあな」