何度もあたしは恋をしてきたけど、それはしょせん、“運命”と呼べるものではなかった。


相手から伝わってくる“好き”に答えられない自分を憎み、最終的には終わりを選ぶ。


どこまでもあたしはこの世界から嫌われている、なんつ被害妄想までした。




でもあたしにもあったの。





世界が変わる瞬間が。






それはいけないことかもしれないけど、あたしは“運命”というものをはじめて体験した。







世界が変わる瞬間は、案外小さな出来事からなのかもしれない。





end