恋に落ちて

―放課後―


「疲れたな…」


私は独り、夜道を歩いていた


今日の騒ぎで先生にこっぴどく叱られ、反省文を書かされた


文章能力がない私は、何回も書き直し、やっと終わったのが7時過ぎ…


人通りの少なく、電灯もチカチカと、付いたり消えたり…


この道を通らないと家に帰れない


―ゾク―


過去が頭を過る


体が震える


…早く忘れたいのに…


私は強い…弱い俺は、もう居ないんだ…


自分を抱き締めながら言い聞かせ…足を踏み入れる


…恐くない…恐くないぞ…


目をつむり、ゆっくりと歩く