違うよ。 社長でも、社長じゃなくても、あたしは洸輝が好き。 だけど、夢見た幸せが、崩れていくあの絶望感、洸太の時でもうウンザリ。 あんな風に、二度と傷つきたくないの。 「これから、どこに行くつもりなんだ?」 「洸太のとこ。あの家は、あたしも馴染みがあるから」 カバンを閉めて、肩にかけた時、重みでよろけたあたしを、洸輝がとっさに庇ってくれた。