政略結婚…。 そういう話しがあるならあるで、何で言ってくれないの? かすかな期待を込めて、洸輝からの連絡を待っていたのに、結局、何もない。 「最悪…」 途方に暮れるとは、この事かも。 仕事帰り、街をフラフラと歩いていると、 「亜美?」 懐かしい声が聞こえてきた。 「こ、洸太…」