珍しく、早く帰って来た洸輝は、少し神妙な面持ちで、あたしに話した。 「来週からロンドンへ、長期の出張が決まったんだ…」 「え…?長期って、どれくらい?」 「今のところは未定。プロジェクトが終わり次第で、半年でも一年でも、かかるかもしれない…」 うそ…。 「なあ、亜美。入籍だけして、一緒に行ってくれないか?」