“大丈夫だから”と言いそうになって……慌てて止めた。



 ただ電話に出るだけで大丈夫って……変だろ。





 電話は鳴り続ける。


 心臓はバクバク言ってる。





 昔を、思い出してしまう。








『パパとママかな?!

 おじちゃんぼくがでていい?』

『いいよ。 ちゃんと“もしもし”言いなさい』

『はーい』



 無邪気に、何の疑いもなく電話に出た俺に、叔父さんは微笑んでいた。