ハチミツ×シュガー




 あぁ… 眠くて、仕方ない。


 事務所で軽く寝るか…

 その前に、夕飯も買って帰らないと…。






 ……てかアイツ、泣いてたな。


 でも、どうしようもない。
 今の俺には、アイツを慰めてやる言葉も、態度も出てこないから。


 …泣かせたの、俺だし。


 隣の男は、切れ長の瞳をスッと細めて俺を見やがった…。



「早く布団は入りてぇ…」



 もう、どうでもいいや。







 それから数日。


 アイツからの着信を全て無視して、ひたすら仕事に没頭した。