『一緒にこの家に残ろう』
私に手を差し伸べてくれた。
『今まで楓に言ってなかった事がある。
……俺と楓は、“双子”なんだよ。本当の兄妹なんだ。
俺は楓と同じ、母さんと父さんの子だったんだ。
今まで言わなくて……ごめん…』
私が女の子達にどうゆう理由で苛められてたのかを知ってた皇。
本当の事を話せば楽なのに……まだ内面が子供の私のために、黙ってたの。
皇は……とっくに知ってた。
叔父さんと叔母さんが亡くなった時にパパから聞いてたんだって。
皇だけに知らされた事実。
――まだ5歳だったのに。
家に引き取られてから感情を出さなくなった皇。
私は何も知らずに……ただ、守られてたの。
パパと、ママと、皇に…。
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