「俺達は“家族”だ。 人がなんて言おうと、その事実は変わらない。 ……変わらないんだ」 最後の一言が、小さくなっていく。 キツく抱き締められてる私には、分からない。 ……皇の表情が。 ――でも。 言ってくれた一言で、私は救われた。 そうなんだよね? 私達は、“家族”で“兄妹”で“双子”。 その事実は変わらない。 変えられるはずなんてないんだ。 ――誰にも、壊せない。 「皇……ありがとう。 大好きよ?」 皇は返事の代わりに、私を更に強く抱き締めた。 .