「――え…」 敵意ある、何人かの視線。 目の前には、岬さん。 喉が渇いて仕方ない。 「彼方とどんな関係なの?」 ――皇……助け…… 「お前に説明しなきゃいけない事かよ」 声と同時に、西城くんは私の腕を引き寄せた。彼の言った一言に、岬さんは顔を強ばらせる。 「何で……何でその子なの…? ――相手が如月さんなんてっ 納得出来ない!」 今にも泣きそうな、でも、私を睨みつける瞳は強くて。 私はただ、言葉が出なかった。 「こんな女にっ! 何で!?」 .