「――チッ」 ……はい、舌打ち出ました。 「西城くん……先に行ったりは」 「しねーよ」 「――ですよ、ね」 ……ううぅっ この視線だけで私を呪い殺せる気がするよっ! 「はぁ…」 もう、溜め息しか出ない。 校門が見えてくると、他の生徒がこちらを見ながら悲鳴をあげ始めた。 「え〜っショック!」 「嘘でしょ!」 ……私もショックです。 手はキッチリ握られて、放すことも許されない。 「お〜、楓〜! ……に、西城…?」 .