19時近くになるというのに。夏のせいか、まだ少し明るい中を二人並んで歩く。 右の背の高いのが、西城くんの影。 左の背の低いのが、私の影。 お互い繋いだ手も、影になってる。 「家まで送るよ」 校門を出た所で西城くんが言ってきた。 ――それはっ 「だ、いじょうぶ! まだ明るいしっ」 マズいでしょ――っ?! 「……いいから、送る」 少し不機嫌な声になってしまった彼。 「いや、あ、の――」 どうしようっ .