「あっ、の――」

「ちゃんと食えよ。
 俺ガリガリな女は好きじゃねぇ」



 ――まだまだガリガリにはなれませんっ



「は、なしてっ」
「やだ」


 彼の胸を押すけど、びくともしない。


「おねが…「やだ」


「…………」



 ――あなたは子供ですかっ!



 私が下からジトーと見上げるけど。

 当の本人は、『は?』位な顔してる。



「西城くんは、意地悪だわ……」



 少し腹が立った。


 人をこんなにドキドキさせて。
 なのに、彼は飄々としてる。




「……意地が悪いのは如月の方だ」


 呟いた一言。

 見上げたら……



 彼と、目があった。