ハチミツ×シュガー




「―――っ」



 どうしたらいい……?



 頭をフル回転させてると、

「廊下で女子に陰口、言われてたよな」

 言いながら、私の後ろから話に入ってきたのは斉藤くんで。



「そうよ!楓とあんたの事をコソコソとっ

 もっとうまく何とかしなさいよっ!」


 鼻息荒くして真弓までいらぬ事を言ってしまう。




「……斉藤くん…」


 何で、そんな事言ったの?


 私が困惑した顔で斉藤くんを見上げると、彼は苦笑いをして。


「さっき俺も廊下にいたんだ」



 まさか……聞かれてたなんて。




「如月大丈夫か?」


 何も言えない私を、斉藤くんは心配そうに覗き込んできた。

 ハッとした私は、いきなりの顔の近さに仰け反ってしまった。