ああ……神さま。
さっきの私のときめきを……叱咤して下さいっ!
今いるクラスの女子全員が私を睨むように見てきてる。
……その真ん中に、岬さんが同じように私を見る。
昨日の水族館での出来事を、私はすっかり忘れてた。
繋がれていた手を、咄嗟に離そうと引いた瞬間。……さらに強い力で握られる。
――西城くん…。
見上げれば、彼は彼女達を睨みつけていた。
ガンッ…
一瞬でドアを殴った彼。
その音に、今までの空気に気付いていなかった男の子も、シン…としながらこちらを見た。
「先に言っておく。
コイツに何かしたら、女でも容赦しないから」
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