「すげ―――っ!」
「キレイだねぇ!」
色とりどりの魚が沢山いるおっきな水槽に、二人へばりついて見ていた。
「あははっ
ね、クマノミがいるよ」
「本当だ。小さいな」
隣の西城くんに教えると、私のすぐ横に顔を並べた彼。
あまりにも近すぎて、動揺してしまう。
「あっ あっちにも何かいるっよ」
……声が裏返ったし。
私がパタパタ先を急いでる中、後ろから吹き出しながらついて来る西城くん。
……あんなに近い距離は反則でしょう?!
「如月」
大きな水槽の前。後ろから私を抱き締めるように立つ彼が、映ってる。
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