「ムッ 何の、御用でしょう」 『“むっ”て!声に出てるぞ』 「んなっ し、失礼だよ!」 『ははっ わりーわりー』 西城くんはケラケラ笑いながら私をいじる。 ……絶対、悪いなんて思ってないよね。 一通り笑った後。 『明日、空いてるか?』 ――なんて。話を急に変えてくる。 ……明日? 「明日は、ちょっと…」 皇と映画を見に行く約束してたよね、確か…。 西城くんはしばらく黙ってたけど、 『ふーん。 ……ムカつく』 ――えっ? 『まぁ、いいや。 じゃあ、日曜な』 「うん…はっ……え?」 .