「あ……気づいてたの…?」 少し顔が赤くなってしまって、俯いた。 「校庭からよく見えるんだよ。しかも俺、目良いし。 校庭見て何してたの?」 「あ、えっと…」 夕日がキレイで……なんて言ったら、引かれるかな。 「ただのリフレッシュじゃねーの?」 少し前を歩いてた西城くんが、いつの間にか私の横にいた。 「今日も如月、本読み終わってから窓眺めてたもんな」 街灯に照らされて、茶色の髪がキラキラ光って見える。 「うん…そんな感じ」 私の答えに何故かまた、『へぇ』と気のない返事をした彼。 .