「行くぞ」 「え…っ?!」 いきなり腕を捕まれて、カバンを取ると廊下に出た。 「西城くんっ?」 腕は捕まれたまま。 ほぼカニ歩きのような姿で廊下を歩く。 「え、一緒に帰るの?!」 「――は?」 ガタンッ 「きゃっ」 一瞬立ち止まったと思ったら、いきなり私の両肩を掴み、空き教室のドアに体を押し付けた。 「何、それ」 .