傷だらけのシンデレラ



「ほかに好きな人がいるんじゃないの?」


「だからその好きな人が夢」


あたしはようやく意味が分かった。


「で、返事は?」


あたしは、はっと我にかえった。


「あたしもね、ずっと好きだった。翔のこと。」



5月、春も終わりに近づいたころ

あたしたちは付き合うことになった。