「また、平野だろ?」


多田くんに当てられてしまい
あたしは、俯く。


「あ、古典のノート。あれ、嘘だから」


多田くんの言葉に、あたしは顔をあげた。


「えっ?!何で?!」


嘘って!!


「何でって…平野の余裕を壊したいから?」


そういって、あたしの目の前に
多田くんと繋がった手を見せる。