あ、でも優真が……
まあ、いいや!!

「あ、優真!ごめん!!今日帰れない!」


いつも、あたしが優真の我が儘きいてるもん!
たまには、あたしも…いいよね?

「……」


あたしは、多田くんに引っ張られるがまま
走って、学校まで戻った。


「…っ?!」


学校に戻ったあたしは、
多田くんと繋がった手を見た。


あたし…多田くんと手繋いでる…
優真とも繋いだことないのに…


というか、優真と恋人らしいことなんて
全然したことない…


手を繋ぐことも、ギューッもキスも…


「あ、三原また暗くなってる」


多田くんの声で、我に返った。