「優真、カレーパンもらえ…きゃっ!」


優真にカレーパンを渡そうとしたら
腕を突然、引っ張られた。


そして、あたしの手から
カレーパンを取って
多田くんに返していた。


「…いらない」


それだけ言うと
優真は、あたしを引っ張って
どこかへ連れて行かれた。


「……ゆ、優真…?どこ、行くの?」


あたしは、少し怖くなって
優真に問い掛けた。


だけど…
優真は、あたしをチラッと見てから
何も答えず、足を止めなかった。