シリウス


一瞬躊躇ったが、引き出しからあるものを取り出した。


「これ、なんだかわかるか?」

俺の手には折り鶴の連なり。

あの日、確かに美歩がくれた物だった。


しかし、

「……?」

美歩は丸い目を見開いたまま、ゆっくりと首を傾げた。


「嘘だろ……」

美歩は、俺の手にある折り鶴を見てはしゃいでいる。


「…美歩、ずっとずっと、俺の傍にいろよ…」


無意識のうちに呟いた。


「え…?」


突然、美歩の様子が変わる。


「あ…うぅ……」

痛そうに頭をかかえて座りこんでしまった。

「美歩っっ!!」