シリウス


「え…?」

一瞬、俺の思考回路が急速に回った。

美歩は、俺が「病気」だって知ってるはずじゃあ…

だって、昨日だって、俺の事を心配していたのに…

"痛いの痛いのとんでけー!"

"大丈夫だよ。今は痛くないから"

昨日の美歩との会話を思い出した。


「美歩…?俺が病気なの、知らないのか?」

美歩に問い掛けた。


あまりに必死な俺の表情に驚きながらも、美歩ははっきり答えた。


「うん」


俺はカレンダーを見た。

あれから、3週間。

俺は確信した。

美歩の記憶は、確かに消えかけているのだと…


それから俺は、美歩にいくつかの質問をした。


「俺の名前は?」

「えっとね…かわしまじゅん!」


「じゃあ、俺が笑うと、何ができる?」

「えくぼ!美歩とおんなじなの!」


「そっか…そんなら…」