シリウス


ドンッ

角を曲がったとき、何かが突っ込んできた。


俺が目線を落とすと、そこにいたのは、

尻餅をついた美歩だった。

「美歩…」

美歩は、息を切らした俺に、色とりどりの千羽…いや、50羽ほどの折り鶴の連なりを見せた。


「お兄ちゃん!見て見て!美歩がつくったんだよ!」

ゆっくりと折り鶴を受け取る俺を

美歩が小さな腕で抱き締めた。


「お兄ちゃんの病気、これで治るね!」

俺の目から涙が溢れた。

美歩の事を初めてだっこした。

「お兄ちゃん?どしたの?」

俺が泣いているのを見て、美歩が戸惑っている。


俺は、美歩に言った。

声が震えたけど

伝わったはずだ。


「美歩、ずっとずっと、俺…兄ちゃんの、傍から離れんなよ」