あと一週間で、文化祭が終わる。 あーなんか寂しいな。 『夏美、頑張れよ。じゃーな』 一方的にあたしに話しかけて帰っていったのは、紛れもなく大森だった。 あれも、大森の優しさ。 なんだかんだで照れ屋だから、大森はあんまり”ありがとう”とか改まって言われるの苦手なんだよ。 だからね、なにも言われる前にいなくなんの。 大森のあとを追って、雅也と直也も教室を出て、3人で帰っていった。