『やめてってば・・・』
私は誠人に抵抗しているうちに涙が溢れた。
怖い。
今の誠人は、いつもの誠人じゃないみたいで怖い・・・
泣き出した私に気づいたのか、誠人は立ち上がった。
『愛菜。』
『な、に・・・?』
『別れよう。』
『えっ?』
別れよう?
誠人、嘘だよね?
『俺、ヤらしてくれない女に興味無い。』
私は何も言い返せなかった。
『という訳だから、さっさと帰って?』
私は乱れた格好のまま、誠人の家を出た。
そして、自分の家まで全力で走った。
どうして?
誠人はそんなこと言うような人じゃない・・・
私が間違ってるの?
私があなたを知らな過ぎるの?
『最低だよ・・・』
私はその日、一晩中泣いた。
そのせいで目が物凄く腫れてしまった。
学校に着くと、
「愛菜、その目どうしたの!?」
「酷いねぇ~泣いたの?」
皆の顔を見て、私はまた涙が溢れ始めた。

