過去より、もっと良い恋をあなたと・・・

『高1の時、愛菜に何を言ったんだ?』

『何の話か分からない。』

聞き方が悪かったか・・・

『俺のことで、愛菜に何か頼んだのかってこと!』

作条は何のことを言われているのかわかったようだ。

『知らない!』

なんで、嘘をつくんだ?

『本当のことを言え!』

『どうして俊はいつも愛菜なの?』

はっ?

どぉゆう意味だよ・・・

『あたし、まだ俊のこと好きなのに。』

『えっ?』

作条が俺のことをまだ好き?

あんなに酷い振り方したのに?

どんだけ優しいだよ!

俺も人のこと言えないか。

『1年の時、あたし俊に一目惚れしたの。それで愛菜に・・・』

『なんて言ったんだよ?』

『仲良くしたら俊が愛菜のことを好きになっちゃうからって。』

それだけであんな態度とるか?

『そしたら、仲良くしないって愛菜が言ったの。』

言いそうだな。

『ソレに甘えて愛菜に迷惑かけた・・・』

『そうか。話してくれてありがとな!』

俺が教室を出ようとすると、誰かに手を引っ張られた。

『行かないで!』

作条だった。

『ゴメン。俺、愛菜んとこ行かなくちゃ・・・』

『あたしにして!俊に好かれるように努力するから!!』

俺は傷つけてばっかりだな。

作条を抱きしめて、

『作条は作条で良いんだよ!俺のためにそこまでしなくて良い。』

『あたしは俊じゃなきゃ駄目なの!』

『俺にはアイツじゃなきゃ駄目なんだ!作条には俺なんて似合わないよ。』

『でも・・・』

『真海。俺を好きになってくれてありがとう。そして、ゴメンナ・・・』

俺は〝真海〟の頭を撫でて、教室から出た。

愛菜、今ドコに居る?