過去より、もっと良い恋をあなたと・・・

授業中なので、目立たない道を通りながら到着した。

『あ、清野のことですか?』

愛菜とは呼ばない方が良いだろう。
『はぁ~』

言っちまった。

〈お前が、悲しんでるところを見るなんて耐えられないだ!〉

言った俺が言うのはなんだけど、恥ずかしいことを口走ったな・・・

しかも男泣き。

『完全に、引かれたよな・・・』

廊下を歩いていた俺を呼ぶ声がした。

『五十嵐くん!』

俺は聞き覚えの合った声だったから、振り返った。

そこに居たのは、

『谷地、誠人・・・』

『オレの名前、知ってたんだね。』

『まぁ。』

コイツが俺に何の用だよ。

意味分かんねぇ・・・

『ちょっと良いかな?話があるんだ。』

俺に話?

愛菜のことか・・・

『良いっすけど。何ですか?』

『ココだとなんだから、屋上でもどう?』

屋上ねぇ~

ココでは出来ない話なのかよ。

俺たちは屋上へと向かった。


『愛菜って呼ばないの?』

『すいません。』

『謝らなくて良い。君を呼んだのは君が言った通り、愛菜の話だ・・・』

愛菜のことで俺に何の用なんだ?

『なんですか?』

『君は愛菜が好きなんだろ?』

はぁ!?

いきなり何言い出すんだよ!

『そ、そうですけど・・・////』

なんでこの人にそんなこと告白しなきゃいけねぇんだ!?

『良かった。なら、頼みがある・・・』

『頼み?』

俺に頼みってなんなんだ?