私はいつも通りの時間に家を出て、通学路を歩いていた。
すると、
『おっはよん♬』
真海だ。
あの後谷地先輩と別れて家に着いてから携帯を見てみると真海からメールが来ていた。
そのメールの内容は、五十嵐と付き合うことを報告するものだった。
もちろん、祝福の言葉を送った。
心の中では引っ掛かることがたくさん合ったけど・・・
私にキスをした理由は?
真海と付き合ったってことは好きってことでしょ?
なのにどぉして・・・
こんな答えの無いことばかり考えていたら、全然眠れなかった。
『あっおはよ~』
真海が私のおでこに手をあてた。
『なんか元気無いけど、大丈夫?』
あっいけない!
真海は今幸せなのに、私が変な心配かけちゃ駄目だよね!
『ううん!絶好調だよ♬』
『そー?なら良いんだけど!』
真海とはずっとこのまま、笑って過ごしていたいなぁ~
教室に着いた私は自分の席に行こうとした。
そして、一目散に目に入ったのが五十嵐の姿だった。
今日は早いな~
それはそっか。
〝彼女〟に会えるっていう楽しみがあるもんね・・・
『おはよ~俊!』
真海、俊って呼んでるんだぁ。
私が呼べなかった名前を・・・
『はよ~朝はえーと寝みィーよ。』
『俊、オッサンみた~い(笑)でも、どうせ授業中寝るでしょ?』
当たり前と言い、真海の頬を抓る五十嵐。
私は机の上にカバンを置いた。
『清野、はよ。』
なによ!
生半可に挨拶なんてしてこないでよ。
泣いちゃ駄目だって分かってるのに・・・
体が言うこと聞いてくれない。
涙目な私は一瞬だけ五十嵐を睨み、教室を飛び出した。
『ちょ、ちょっと!?愛菜ー』
愛菜を追いかけようとしたうちの手を俊が掴んだ。
『今お前が行っても助けになんねぇーよ。』
『でも・・・』
俊の手を振りほどいた。
『やっぱり、放っておけないよー』
真海も愛菜を追いかけて教室を飛び出した。
『何なんだよ・・・』
仕方なく席を立ち、俺も2人の後を追った。
それにしても気になる。
何でアイツは泣いてたんだ?

