『鈍感って・・・そ、そんなこと五十嵐に言われたくない。』
なんなのよ!
いきなり人に対して鈍感って!!
『はぁ~バレちゃったかぁ~』
いきなり起き上がり話し始める真海。
『真海?タヌキ寝入りしてたの??』
『うん、してたよ!愛菜をからかってみたかったんだもん♬』
えっ?
てことは、ずっと起きてたってこと?
『酷いよぉ~起こさないように努力してたのに!』
『ゴメーンネ!てか、よくうちがタヌキ寝入りしてるって気づいたね!!』
真海は五十嵐に話をふった。
でも、五十嵐は真海の質問には答えず、
『コイツ、あんまからかったりしないでくれる?』
と言いながら私の頭を優しく撫でた。
『俺らの会話、そんなに聞きたかったの?』
えっ?
何を言ってるの五十嵐。
『そぉなの?真海。』
真海が、気まずそうな顔をしている。
『だ、だって五十嵐が愛菜にキス、したから・・・』
真海は泣き出してしまった。
『じゃあ、こーすれば良いの?』
えっ?
『えっ?・・・!?』
五十嵐が、真海にキスしてる?
しかもだんだん激しくなってる。
まさかのディープキス!?
『んっ・・・』
真海の声が漏れる。
私はその光景に耐えられず、屋上を後にしていた。
タタタタタタッ
私は全速力で階段を駆け下りた。
その途中、1段踏み外してしまい、
『きゃっ』
私は階段から落ちた。
痛いよぉ。
五十嵐、何でさっきみたいに助けてくれないの?
私は落ちたその場で泣き崩れた。

