過去より、もっと良い恋をあなたと・・・


空元気の私。

何だか気持ち悪い。

自分でもなんとなく分かっていたけど、今はこぉするのが良いと思った。

そしてその重い空気に耐えながら1段1段、階段を上った。

あ~学校の階段ってこんなに長かったっけ?

そのようなことを考えながら上っていたら私は転びそうになった。

でも、五十嵐が助けてくれた・・・

『・・・ありがと。』

どうして?

あんな酷いこと言ったのに助けてくれるの??

分からないよ・・・

『いや、怪我無くて良かった。』

とだけ言い終えるとまた、階段を上り始めた。

それからすぐ教室がある階に着いた。

私たちの教室は階段からすぐのところにあるから、教室に行くまではさほど時間はかからない。

そして私は前のドアではなく、あえて後ろのドアから入った。

ガラガラ

『愛菜!?大丈夫?』

今にも泣きそうな表情で私の顔を見上げる真海。

真海ってこんなに小さかったっけ?

『心配かけてゴメンネ?もう大丈夫だから、泣かないで。』

私はセーターの裾で真海の涙を拭いた。

『う、うん。ありがと、愛菜!』

『あのさぁ真海。私、真海に話さなきゃいけないことがあるの・・・』

真海はどうしたの?というような顔をしている。

『ココでは言えないから屋上に行かない?』

『うん!良いよ♬』

コレも言わないと、

『五十嵐も一緒にだけど・・・』

『えっ?』

真海は驚いているようだ。

『五十嵐は『俺が〈清野〉に無理矢理言わせたから、仲良い作条にも言った方が良いんじゃないかって提案した。だから、俺も責任もって立ち会う。』

五十嵐は私の言葉を遮った。

『そ、そーなの、愛菜?』

不安そうな真海の顔。

『そうだよ!だから、屋上行こ?』

真海の顔には笑顔が戻った。

『うん!』