「嫌だ・・・嫌だ!僕は・・・」





 嫌だ!







 「生きてちゃいけない人間なの!?」






 錯乱しかけた僕を、抑えようとするお父さん。






 嫌だよ、嫌だ・・・。





 死にたくない!





 「大丈夫だよ、大樹」





 この言葉が僕に、勇気をくれた。





 「僕が治してあげる。医者になって僕が大樹を治してあげる。だから大丈夫」





 直ちゃんが発した、この言葉が。





 「僕が絶対に、大樹を」





 静かな病室に響く、直ちゃんの声。





 僕は、錯乱状態から戻った。





 「守ってあげるからね」