『病気だって知らされた時・・・直ちゃんが治してくれるって言ってくれて嬉しかったよ。
その言葉にすごく、助けられた』




 まだ・・・覚えていたの?




 『蓮を振った僕に最低って言って・・・僕は否定できなかった。だって僕は最低だから』




 違う、お前は・・・最低なんかじゃない。





 最高にやさしい奴だ。





 『直ちゃん・・・ぼっ・・・僕っ・・・』





 大樹の笑顔が消え、涙に変わる。





 『本当はもっと・・・生きたいっ、生きたいよ・・・』





 涙を見せなかった大樹の涙。