未だにネックレスを凝視するヨウを殴り倒して早く壊したいくらいだ。


「さぁ、説明は済んだろ?早く貸せ。」


催促するように右手を差し出す。


しかし、まだ信じられないのか拒むように胸元で強く握りしめるヨウ。


いい加減にしろよ。


「しょ、証拠は・・・?」


チッ、めんどくさい奴だな。


「なんで、シンがお前を探すために動かない?レナちゃんを探すために動かない?」


「それ、は。戦力・・とかの問題じゃ・・・。」


まだまだ青いな少年よ。


「なるほど。これでどこにいるかがわかるから、野放しにするのも悪くはないと。いや、居場所がわかっているから、野放しではないのかな。」


「そうだ。なかなか頭の回転がはやいじゃねぇか。黒サン。」


「"赤目のフクロウ"からお褒めの言葉を頂き、光栄ですよ。」


手を胸元に添えながら執事のような口調で浅く一礼する。