「これからは、俺達もレナに"ありがとう"って言ってもらえるようにするから。」


そんなことしてくれなくても十分感謝の言葉であたしはいっぱいなのに・・・。


本当にここにいる奴らには敵わない。


あたしは口元にあるアサの手をぎゅっと握った。


「お?」


「アサ・・・ヒサのところへ行きたい。どの部屋にいる?」


「・・・。いつもの部屋にいるよ。」


「ありがとう!」


あたしはアサにギュッと抱きついた後ヒサのもとへ向かった。


「2人でいるときに大本命の相手の名前言うとか・・・・。まだまだ男心がわかってねぇな。レナは」


―――ドンっ―――


壁に拳を打ち付けたアサの想いは、レナへは届かないまま・・・・・・。