そこには、無邪気な子供のような『泣きそうな顔』をしたアキがいた。


いつもより目尻が下がり、耳についているピアスがやけに光って見える。


――――ぎゅう・・・・っ


アキはあたしにゆっくり近づいて優しく抱きしめた。


「アキ・・・・?」


「わりぃ。少しこのままでいさせて・・・?」


どうしてここの連中はこんなにも甘え上手なんだろう。


どうしてここの連中はこんなにも隠しベタなんだろう。


あたしもだけど・・・・。


そんな顔を見たら・・・・。


――――ぎゅう・・・・っ


抱きしめ返したくなるじゃないか・・・・っ。