バサッ

時計の針は5時を指している。

ハァハァハァ

呼吸が荒く、布団が汗で湿っていた。

部屋を見渡すと机の上には砂時計の容器。中には蓮の花が入っていた。
いつもと変わりのない寂しい部屋だった。

「夢か…。まだアイツを覚えているとはな。」

静かな部屋に低い声が響いた。